2018年08月17日

Arto Lindsay/Noon Chill (1997)

アート・リンゼイ/ヌーン・チル

元DNA、ザ・ラウンジ・リザーズ(The Lounge Lizards)、アンビシャス・ラヴァーズ(Ambitious Lovers)のメンバーとして知られるアメリカ合衆国のギタリスト・歌手・プロデューサー・作曲家、アート・リンゼイ(Arto Lindsay)の1997年のアルバム(For Life/Bar None/Rykodisc)。アート・リンゼイの1990年代のソロアルバムの秀作の一つ。ブラジリアン・ミュージック(サンバ、ボサノヴァ)とエレクトロニカ、アヴァンギャルド・サウンドを融合させた、アコースティックで内省的な音楽。洗練されていて聴きやすい。打ち込みとブラジリアン・パーカッションによる催眠的で心地よいリズムが印象的。「Anything」はドラムンベースとノンチューニングのノイズギターを含む曲

Noon Chill

2018年08月10日

David Murray Octet/Murray's Steps (1982)

アルバート・アイラー(Albert Ayler)やアーチー・シェップ(Archie Shepp)等のフリージャズ系ミュージシャンの影響を受けた、主にテナーサックスとバスクラリネットを演奏するアメリカ合衆国のジャズ・ミュージシャン、デイヴィッド・マレイ(David Murray)のオクテットによる3作目のアルバム(Black Saint)。デイヴィッド・マレイのポップなオリジナルの楽曲とスウィング/ビッグバンド的な集団演奏、アルバート・アイラー風のフリー・インプロを含む、アヴァンギャルド・ジャズの好盤

Murray's Steps

2018年08月02日

Schoenberg/A Survivor from Warsaw, Variations for Orchestra, 5 Pieces for Orchestra, Accompaniment to a Cinematographic Scene (Boulez, 1976) *

オーストリアの新ウィーン楽派の作曲家、アルノルト・シェーンベルクの作品集(CBS Masterworks)。「ワルシャワの生き残り」作品46は十二音技法を用いた、ナレーター、男声合唱と管弦楽のための作品で、第二次世界大戦中のワルシャワのゲットーを生き延びた語り手が強制収容所での経験を語る。「管弦楽のための変奏曲」作品31は十二音技法を大規模なアンサンブルに適用した最初の作品。「5つの管弦楽曲」作品16は無調様式をベースにした表現主義的な作品で、第3曲はシェーンベルクが後に自著の『和声学』で提唱した「音色旋律」の初期の実例を含んでいる。「映画の一場面への伴奏音楽」作品34は、「迫り来る危機、不安、破局」をキーワードとして架空の映画の場面のために作曲された、十二音技法による管弦楽曲。ピエール・ブーレーズ指揮、BBC交響楽団による鋭利な演奏

A Survivor from Warsaw, Variations for Orchestra, 5 Pieces for Orchestra, Accompaniment to a Cinematographic Scene

2018年07月23日

Digital Underground/Sex Packets (1990)

デジタル・アンダーグラウンド/セックス・パケッツ

1987年にカリフォルニア州オークランドでショック・GとチョップマスターJを中心に結成されたアメリカ合衆国のヒップホップ・グループ、デジタル・アンダーグラウンド(Digital Underground)のデビュー・アルバム(全米アルバムチャート24位)。1970年代のファンク、特にPファンク(パーラメント(Parliament)-ファンカデリック(Funkadelic))の影響が強い、ユーモラスでダンサブルなオルタナティヴ・ヒップホップの傑作。サンプル・ソースはパーラメント、プリンス(Prince)、ジョージ・クリントン(George Clinton)、シック(Chic)、スライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly & the Family Stone)他。シングル曲、「Doowutchyalike」、「The Humpty Dance」(全米11位)収録。Pファンクやデ・ラ・ソウル(De La Soul)などを好む方におすすめ

Sex Packets

2018年07月19日

Berg/Lyrische Suite, Streichquartett Op.3 (Alban Berg Quartett, 1991/1992) *

オーストリアの新ウィーン楽派の作曲家、アルバン・ベルクの弦楽四重奏曲2作品を収録(EMI Classics)。「弦楽四重奏曲作品3」(1910年)は対位法と無調性を駆使した全2楽章の曲。「抒情組曲」(1925-1926年)は十二音技法を用いた全6楽章の作品で、第4楽章ではツェムリンスキーの「抒情交響曲」を引用し、第6楽章ではワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」のトリスタンのモティーフを引用している。テオドール・アドルノはこの作品を「潜在的なオペラ」と呼んだ。どちらも無調様式を基調とする弦楽四重奏曲だが、ロマン主義的な抒情性を含むエモーショナルで美しい音楽。アルバン・ベルク四重奏団による17/18年ぶりの再録音

Lyrische Suite, Streichquartett Op.3

2018年07月11日

Elis Regina/Vento de Maio (1980/1983/1997)

エリス・レジーナ(エリス・ヘジーナ)/ヴェント・ヂ・マイオ(五月の風)

主に1960年代〜197年代にポピュラー/ジャズの分野で活動したブラジルの歌手、エリス・レジーナ(エリス・ヘジーナ)の最後のスタジオ録音アルバム「Elis」(1980年)の全9曲を曲順を変えて収録し 、シングル曲「シ・エウ・キゼール・ファラール・コン・デウス(神と話したい時)」(ジルベルト・ジル作曲)と未発表曲3曲を追加した再発編集盤(EMI)。エリスのしなやかで力強いヴォーカルとファンキーなフュージョン/アダルトコンテンポラリー風のバッキング、洗練されたアレンジによるヴォーカル・ポップ。エリスの後期の傑作でありMPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)の良作。「ヴェント・ヂ・マイオ(五月の風)」、「サイ・デッサ」、「オ・トレン・アズール(青い列車)」、ミルトン・ナシメントの「 オ・キ・フォイ・フェイト・デヴェーラ(オ・キ・フォイ・フェイト・ヂ・ヴェーラ)(なされるべきであったこと/ヴェラにおいてなされたこと)」他収録

Vento de Maio

2018年07月03日

Actress/Splazsh (2010) *

アクトレス/スプラジシュ(スプラッシュ)

イギリスのエレクトロニック・ミュージシャン、ダレン・J・カニンガムの「アクトレス(Actress)」名義での2枚目のアルバム(Honest Jon's Records)。UKガラージ、ダブステップ、ビートダウン・ハウス、デトロイト・テクノ、グリッチ、IDM(インテリジェント・ダンス・ミュージック)、ニューウェイヴ/シンセポップの要素を含む実験的でサイケデリックなアンビエント・テクノ。英国の「The Wire」「Fact」他多数の音楽誌や批評家レビューで高い評価を受けたテクノ/エレクトロニック・ミュージックの傑作

Splazsh

2018年06月28日

Radiohead/Kid A (2000)

レディオヘッド/キッド A

1985年に結成されたオックスフォードシャー出身のイギリスのロックバンド、レディオヘッド(Radiohead)の4作目のアルバム(全英・全米アルバムチャート1位)。エイフェックス・トゥイン(Aphex Twin)等のWarpレコーズのアーティストのインテリジェント・ダンス・ミュージック(IDM)の影響が色濃い、エレクトロニカ/アンビエント寄りのオルタナティヴ・ロック。ギターロック色はほとんどないが、トム・ヨークのエモーショナルなヴォーカルを中心とするレディオヘッド特有のメランコリックでメロディックなスタイルは健在。チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)等のジャズや1970年代のクラウトロックの要素を含む曲もあり。プロデュースはナイジェル・ゴッドリッチ(Nigel Godrich)

Kid A

2018年06月14日

(Various Artists)/Musica Futurista: The Art of Noises (2004)

「未来派の音楽:騒音芸術」。1909-1935年のイタリア未来派運動の音楽と朗読を集めたコンピレーション(LTM)。74分、23トラック。マリネッティ、ルッソロ、バリッラ・プラテッラのオリジナル録音と、未来派の主要な音楽家・理論家たちの作品の現代の演奏を収録。ピアノその他の演奏はダニエレ・ロンバルディ(1978年録音)。マリネッティの自由詩「未来派の定義」「アドリアノープルの戦い」の朗読、プラテッラのピアノ曲、ルッソロの「都市の目覚め」とイントナルモーリ(調律された騒音楽器)のサンプル他。ルッソロの作品は騒音音楽(ノイズ・ミュージック)の先駆けとなり、ストラヴィンスキー、オネゲル、アンタイル、エドガー・ヴァレーズなどに影響を与えた

Musica Futurista: The Art of Noises

2018年06月07日

Bob Marley and the Wailers/Legend (1984/1972-1893)

ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ/レジェンド

ボブ・マーリー(guitar, lead vocals)を中心とするジャマイカのレゲエ・バンド、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ(Bob Marley and the Wailers)の編集盤(全英アルバムチャート1位。全米5位)。レゲエのベストセラー・アルバム。オリジナルのLPは14曲収録。2002年のリマスター版はボーナス・トラック2曲を追加収録。歌志向のポップなルーツ・レゲエが堪能できる。ルーツ・レゲエの入門編またはファースト・チョイスに最適。オリジナルのザ・ウェイラーズ(The Wailers)の3曲、「Stir It Up」、「I Shot the Sheriff」、「Get Up, Stand Up」と全英トップ40ヒット10曲、「No Woman, No Cry」(8位)、「Exodus」(14位)、「Waiting in Vain」(27位)、「Jamming」/「Punky Reggae Party」(9位)、「One Love/People Get Ready」(5位)、「Is This Love」(9位)、「Satisfy My Soul」(21位)、「Could You Be Loved」(5位)、「Three Little Birds」(17位)、「Buffalo Soldier」(4位)収録

Legend