2018年12月13日

Schubert/4 Impromptus D899 & D935 (Pires, 1996/1997)

後期古典派〜初期ロマン派のオーストリアの作曲家、フランツ・シューベルトが晩年の1827年に作曲した4つの即興曲の2セットを収録(Deutsche Grammophon)。詩情と繊細な叙情、美しい旋律を豊かに含んだピアノ独奏のための性格的小品。シューベルトのピアノ曲の中で最も人気が高い。「4つの即興曲」D.899(作品90)は自由な形式による旋律美が、「4つの即興曲」D.935(作品142)はソナタのような構築性がそれぞれ際立っている。ピアノ演奏はポルトガル出身のピアニスト、マリア・ジョアン・ピレシュ

4 Impromptus D899 & D935

2018年12月07日

(Various Artists)/Boogaloo A Go-Go (1992/1964-1969)

ブーガルー・ア・ゴーゴー

ブーガルー(Boogaloo)の楽曲18曲を収録した日本オリジナルのコンピレーション(Discoteca)。ブーガルーはR&B、ソウル、ロックとマンボなどのキューバ・カリブ系のラテンアメリカ音楽を融合させたラテン音楽・ダンスの一種で、ニューヨークとその周辺の若いラテン系アメリカ人によって創始され、1960年代の中頃から後半にかけて流行した。収録アーティストはレイ・バレット(Ray Barretto)、リカルド・レイ(Ricardo Ray)他。レイ・バレットの「Watusi '65」(ワトゥーシ'65)は1962年にヒットした自作曲のリメイク。1990年代以降のクラブ・ミュージックの文脈で再評価されたブーガルーの楽曲をハッピーでファンキーなダンス・ミュージックとして堪能できる。選曲は東京渋谷のワールドミュージック・ディスクショップ「EL SUR RECORDS(エル・スール・レコーズ)」の経営者で音楽評論家の原田尊志。ラテン音楽、ラテン・ソウルを好む方におすすめ

Boogaloo A Go-Go

2018年11月30日

Richard Hell and the Voidoids/Blank Generation (1977)

リチャード・ヘル・アンド・ザ・ヴォイドイズ/ブランク・ジェネレーション

1976年にザ・ネオン・ボーイズ(The Neon Boys)、テレヴィジョン(Television)、ザ・ハートブレイカーズ(The Heartbreakers)の元メンバーのリチャード・ヘル(vocals, bass)を中心としてニューヨーク市で結成されたアメリカ合衆国のロックバンド、リチャード・ヘル・アンド・ザ・ヴォイドイズ(Richard Hell and the Voidoids)のデビューアルバム。シャープでエッジの効いたアートパンク。ニューヨーク・パンクの傑作の一つ。ヴォイドイズのルックスとニヒリズムはセックス・ピストルズ(Sex Pistols)等のイギリスのパンク・バンドに影響を与えた。米国のロックバンド、ミニットメン(Minutemen)はヴォイドイズのスタイルに影響を受けている。ロバート・クワインのパンク・ジャズ風の独特のアヴァンギャルドなギタープレイは後のノー・ウェイヴ(No Wave)勢に継承されている

Blank Generation

2018年11月27日

Circle Jerks/Group Sex (1980)

サークル・ジャークス/グループ・セックス

1979年にカリフォルニア州ロサンゼルスで元ブラック・フラッグ(Black Flag)のヴォーカリストのキース・モリス(lead vocals)とレッド・クロス(Redd Kross)のギタリストのグレッグ・ヘットソン(guitar)によって結成されたアメリカ合衆国のロックバンド、サークル・ジャークス(Circle Jerks)のデビューアルバム。サーフィンやスケートボーディングのような運動性を含む軽快な高速ハードコア・パンク。ハードコア・パンクのジャンルにおける古典的作品と目されている。曲が非常に短い。全14曲で16分弱

Group Sex

2018年11月19日

Van Morrison/Astral Weeks (1968) *

ヴァン・モリソン/アストラル・ウィークス

1945年ベルファスト生まれの北アイルランドのシンガーソングライター、ヴァン・モリソン(Van Morrison)の2作目のスタジオ録音アルバム。ケルティック・フォーク、ブルース、ジャズの要素とストリングスなどのクラシカルな要素を混合したスピリチュアルなフォークロック。ヴァン・モリソンのソウルフルなヴォーカルによるギター伴奏の歌唱が聴きどころ。「意識の流れ」的な語りのような歌詞を含む。発売当初はあまり売れなかったが、その後ポピュラー音楽史上の傑作アルバムの一つとして高い評価を得た


Astral Weeks

2018年11月15日

Brian Eno/Before and After Science (1977)

ブライアン・イーノ/ビフォア・アンド・アフター・サイエンス

環境音楽(アンビエント・ミュージック)の開拓者として知られるイギリスのミュージシャン・作曲家・プロデューサー、ブライアン・イーノ(Brian Eno)の5作目のソロアルバム。イーノのヴォーカル入りのエクスペリメンタル・ポップ/アートロック。ポップな楽曲とエフェクト処理やテープ編集などの録音素材の解体・再構成によって作られた独特のサウンドが特徴。前半はロック寄りで、後半は優しいメロディーが印象的な、アンビエント・シリーズに似た穏やかで牧歌的な音。参加ミュージシャンは、フィル・コリンズ(drums)、パーシー・ジョーンズ(fretless bass, analogue delay bass)、ヤキ・リーベツァイト(drums)、フレッド・フリス(modified guitar, cascade guitars)、ロバート・フリップ(guitar)他

Before and After Science

2018年11月06日

Flying Lotus/Los Angeles (2008) *

フライング・ロータス/ロス・アンジェルス

ヒップホップと電子音楽を融合させた実験的な音楽で知られる、1983年カリフォルニア州ロス・アンジェルス生まれのアメリカ合衆国の音楽プロデューサー・DJ、フライング・ロータス(Flying Lotus)(本名:スティーヴン・エリソン)の2作目のスタジオ録音アルバム(Warp)。グリッチ処理や8ビットのブリープ音を含むエレクトロニカ・サウンドとヒップホップのビートをベースにした、コズミックで未来的でサイケデリックな音風景。重低音ベースとつんのめるようなリズム

Los Angeles

2018年10月29日

Anita O'Day/Anita Sings the Most (1957)

ハスキーヴォイスと生来のリズム感、ロングトーンやヴィブラートをほとんど使わずに短い音符を断続的に歌う個性的な歌唱法で知られる、1919年ミズーリ州カンザスシティ生まれのアメリカ合衆国のジャズ歌手、アニタ・オデイ(Anita O'Day)の1957年のアルバム(Verve Records)。オスカー・ピーターソン(Oscar Peterson)のピアノトリオにギターを加えた編成のジャズヴォーカル・アルバム。1950年代〜1960年代にVerveで録音されたアニタの傑作の一つであり人気作。アニタの全盛期の歌唱、即興やスキャットを含むリズミックなヴォイス・パフォーマンスとスローテンポの落ち着いたバラードの両方が堪能できる

Anita Sings the Most

2018年10月26日

(Various Artists)/The Indestructible Beat of Soweto (1985/1981-1984)

ジ・インディストラクティブル・ビート・オブ・ソウェト(ソウェト 不屈のビート)

ヴォーカル・グループのレディスミス・ブラック・マンバーゾ(Ladysmith Black Mambazo)、マハラティーニ(Mahlathini)他の南アフリカのミュージシャンによる12曲を収録したコンピレーション。「Soweto」(South Western Townships)は南アフリカ共和国ハウテン州ヨハネスブルグ市都市圏の旧黒人居住区。ジャズや英米のポピュラー音楽の影響下で、ムバカンガ、マスカンダ、イシカタミア等のズールー族起源のアフリカの民俗音楽をベースにしたポップでモダンなタウンシップ・ミュージック。レディスミス・ブラック・マンバーゾ他の南アフリカのミュージシャンが参加したポール・サイモン(Paul Simon)の「Graceland」(1986年)を好む方におすすめ

The Indestructible Beat of Soweto

2018年10月20日

John Coltrane Quartet/Ballads (1961-1962)

ジョン・コルトレーン(tenor saxophone)、マッコイ・タイナー(piano)、ジミー・ギャリソン(bass)、エルヴィン・ジョーンズ(drums)のクァルテットによる内省的でメロディックなジャズ・バラード演奏(Impulse!) 。「シーツ・オブ・サウンド」と呼ばれた高速インプロやアヴァンギャルド/フリー・ジャズの要素などの当時のトレーン特有のスタイルとは異なり、アドリブは抑えめで原曲の美しいメロディーをテナーで情感豊かに歌っており、ゆったりとくつろいだ気分で聴ける

Ballads